海外生活に持ってくべきなのは村上春樹の文庫本なのかもしれない
MatuというローカルフルーツのアイスとMuteteというローカル野菜のジュース、海辺のカフカ
JICAの事務所に置いてあった「海辺のカフカ」の文庫本を借りてきていたので、読んでいる。
発売されたのが2002年だから、もう13年も前になる。僕が高校生の頃か。
初めて読んだのは大学3年の時だったと思う。ストーリー自体はよくわからなかったけど、セリフや言い回しが好きだった。現実的でありながらファンタジーに飛んでったりして、不思議な感じだった。
村上春樹の特徴は、現実と非現実の間を行ったり来たりするところにあるらしい。
「ノルウェイの森」も好きだった。
この前、とあるブログで、「ノルウェイの森」について書いている人がいて、その人曰く、村上春樹の小説を理解するには特定の経験をしていないといけない、と。
家族・友人が自殺している、自身がなんらかの精神疾患を抱えていること等が必要とか。
まぁ、僕はそんな経験を全然していないので、「ノルウェイの森」を読んで感動したとか、「海辺のカフカ」を読んで、気持ちがわかるとか言ってると、そういう人達に「理解したつもりになんじゃねぇよ」とか言われそうな気もするんだけど、普通に生きてきた、普通の経験しかしていない自分にも伝わる何かがあるので、それでいいんじゃないかな、と思う。
小説を読んでるときって、やっぱり主人公に自分を重ねながら読んでしまうものだと僕は思ってるんだけど、「海辺のカフカ」も「ノルウェイの森」もそうだった。
こんな風になりたい、と。
大学時代にこれらを読んで、きっと面白い小説をたくさん書いてるんだろうなと思い、次に「ねじまき鳥クロニクル」を読んだんだけど、これは読めなかった。途中でわからなかくなって諦めた。
社会人になってから「1Q84」がブームになって、これも読んだけど、冗長でやめてしまった。全然わからなかった。
エッセイの本は面白いんだけどね。
いま、はてなブログでやってる質問コーナーみたいなやつも。
だから実際には、「海辺のカフカ」と「ノルウェイの森」しか読んだことがない。
今回、ほぼ10年ぶりくらいに「海辺のカフカ」を読み返すまで村上春樹に興味はなかったんだけど、読みだすとまた面白い。
哲学的な会話をしているところとか、大学生の時は難しいこと言ってんなくらいにしか思わなかったはずなのに、今はだいぶ理解できるようになってる。気がする。
登場人物の心理もなんだか共感できるところが多くなった。気もする。
歴史の洗礼に耐えた本以外読まないと言ってた登場人物がいたような覚えがあるんだけど、村上春樹も何度も読み返すと理解できてくる作家なのではないだろうかと思った。
で、このせっかくの読書時間がたくさん取れるナミビア生活で、村上春樹の小説を読まない機会はないでしょうと思い、kindle本を探してみたんだけど、ないんですね。
たぶん、村上春樹が紙の本にこだわってるからなんだろうけど。発売してない。
とある友人のおすすめという「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読んでみたかったんだけど。この本はまったく手を付けていなかったし。
他のものも、時間の経った今なら理解できて読めるかもしれないから、読んでみたいんだけどね。
日本に帰ったらブックオフにいっぱい並んでるんだろうけど。
ナミビアで生活してると、自分自身と向き合う時間が本当にたくさんあって、この一年間もたくさん考えたり筋トレしたりしてたんだけど、そういう時間がたくさんあるからこそ、村上春樹の小説のような、かなり自己の内面と向き合う物語が必要で、そこに自分を重ね合わせながら読めるのかもしれない。
というわけで、普通の本やら雑誌やらは電子書籍でも買えるんだけど、村上春樹の小説やエッセイは買えないので、海外生活をする際には日本で購入して、荷物が増えるとしても持っていくことをおすすめします。
僕みたいに、なんだこれ、わけわかんないな。病気か?くらいに一部の小説を思っていたとしてもね。何度も読み返せば言いたいことも理解できるようになるかもしれない。できないかもしれない。
もし、ナミビアに来る旅人の方がこのブログを読んでて、ついでにこの本を持ってきてもらえたら、めちゃめちゃ嬉しいです。首都まで取りに行きますので。
購入代金+僕の任地の特産みやげを持っていきますよ。
連絡おまちしてます。なんてね。あ、上下巻あるらしいです、これ。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/04/08
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