国境の南、太陽の西

さよなら おやすみ またあした それじゃね

ナミビアで読む「村上春樹」

今週のお題「読書の夏」

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 今週のはてなブログのお題が「読書の夏」で、ちょうどいい機会なので、今までに読んだ村上春樹の小説とエッセイについて書いてみます。

 村上春樹については、ナミビアに来るまでそれほど興味を持っておらず、大学生だったか高校生だったかの頃に「ノルウェイの森」と「海辺のカフカ」しか読んだことなかったです。

 で、今年の1月からやってた「村上さんのところ」というはてなブログのサイトでの読者の質問に対する受け答えが面白かったのと、とあるお姉さんが「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を好きな本の一冊にあげていたので、読んでみたいなと思い、6月頃に日本からの旅人に村上春樹の小説を数冊持ってきてもらい読んでました。JICA事務所に「海辺のカフカ」と「村上ラジオ」があったので、それも一緒に。

 村上春樹の小説は、英語翻訳版は電子書籍も出てるのに、日本語版ではないんですよね。ただ、「村上さんのところ」のコンプリート版は電子書籍でこの前発売されて、8月末頃には「走ることについて語るときに僕の語ること」も電子版で発売されるようです。欲しいな。買おう。

 というか、ものすごい量の本を出してるんですね。エッセイや翻訳本も含めて。

 なので、僕もほんの一部しかまだ読めてないわけですが、日本に帰ったら全部読んでいきたいなと思ってます。

 ナミビアで読んだのはこれだけ ↓

  「村上さんのところ」はまだ読んでる途中なんだけど。これは量が多いんだよね。何千通のメールのやりとりを全部載せてるから。ありがたいことなんだけど。

 

 「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読んで、壁に囲まれた完全に見えるような世界にも、出口らしきものがあるのかもしれないなと思いました。「スプートニクの恋人」で、物語がなんのためにあるのかが自分なりにわかった気がしました。「海辺のカフカ」は何度も繰り返して読み、少し夢の世界にいました。香川県に行きたくなる。「国境の南、太陽の西」では、大切な人を永遠に失うということを改めて実感しました。

 

 村上春樹の小説は、最後まで読んだ後も物語は解決していなかったり、こういう風に終わりますかー、という感じもあるんだけど、まぁ、なんだかこんな終わり方もありだよなというところもあり、読んでる時の次のページを捲る楽しさもあって、意味はよくわからなかったけど読んでよかったなと思える小説ですね。

 「村上さんのところ」を読んでると、多くの読者の方が「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を一番好きな本にあげていたんですが、僕が読んでて一番その物語の世界に入ってたのは、「国境の南、太陽の西」でした。

 読んだ後にブログタイトルにしてしまうくらいに。

  村上春樹の小説の読者は、いくつかの作品を読んでると「この物語は自分のために書かれたものではないのか」と感じるとかどこかのブログだか雑誌に書かれてて、厚かましいなまったくとか思ってたんだけど、僕も「国境の南、太陽の西」を読んだ時は同じことを思ってました。厚かましいな。

  何がよかったのかというと、まぁそれもよくわからないし、主人公の人生が自分と似ているのかというとそれほどでもないんだけど、とても惹かれるものがあった。

  で、それがなんなのかなと考えてたんだけど、ある種の可能性かな、と。

  こういう風になっていたかもしれないもう1人の自分というものをこの物語から感じたのかなと思う。これを読みながら、なぜかエルレガーデンのアルバム「Don't trust anyone but us」を聴きたくなって、延々とリピートしながら読んでました。

 なんかそういうところあるよね。物語と音楽がセットになるみたいな。Jazzやクラッシックも好きなんだけど、やっぱりなぜか大事なところではエルレガーデンなんだよな。そういうところあるよね。

 

 「村上さんのところ」を読んでると、読者とのやりとりの中から、村上春樹の考える、人を救う物語というものについてや、なぜ多くの人が村上春樹の小説に惹かれるのかということが少しわかる気もする。まぁ、それを僕はうまく文章にできないんだけれども。する必要もないかもしれないんだけれど。

 

 世界にはほんとに多くの小説があって、当然のように全部を読んで行くことはできないので、選択をしなければいけないんだけど、僕は村上春樹を全部読んで、何度も読んでみたいなと、ナミビア村上春樹の小説を読んで思いました。

 全集を買おうかな、帰ったら。

あとは太宰治か。

村上春樹太宰治をそれほど好きじゃないらしいんだけど、読んでるとなんだか近いものを感じるんだけどなぁ。

 

まぁ、そんな感じで、「国境の南、太陽の西」にとても惹かれているという話でした。

 

ではでは

ごきげんよう